遠い過去を今に連れてくる詩

年末の忙しさに追われ、誰も居ない夜のオフィスで黙々と作業を続けていたときのことです。集中力を高めるために流していたBGMから、ふと耳を奪われる曲が流れ始めました。
仕事の手を止めてタイトルを確認してみると、アーティスト名は The Weeknd(ザ・ウイークエンド)、曲は「I Feel It Coming」。私はこのアーティストを全く知らなかったのですが、一瞬で心を掴まれてしまいました。

この曲を最初に聞いたとき、なんとも言えない懐かしさを感じました。80年代のディスコのようなグルーヴ感もあり、キラキラとしたシンセサイザーの音もあり、どこか夢見心地で、昔どこかで聴いたことのあるような、でも新しい。この絶妙なバランスが、私の忙しさで疲れた心に染み込んできたわけです。

The Weeknd(本名:Abel Tesfaye)はカナダ出身。R&Bを軸に、エレクトロやポップの質感を混ぜながら、甘さと影のある世界観を行き来するタイプのアーティストです。作詞作曲・プロデュースにも深く関わり、曲ごとに多彩なコラボレーターと“作品”として仕上げていくのが魅力だと感じました。

代表曲「Blinding Lights」は世界的ヒットとなり、The Weekndはグラミー賞を4回受賞。さらに「Blinding Lights」はSpotifyで史上初の50億再生に到達し、データの面でも“時代の曲”になっています。

あの年末、仕事に追われながらも目標に向かって走り続けていた日々。忙しかったけれど、確かな充実感に満ちていた日々。
「I Feel It Coming」を改めて聞くと、当時、深夜まで仕事をしたことを昨日の事のように思い出します。とても不思議な気持ちにさせてくれるお気に入りの一曲です。

※「The Weeknd」という綴りは、すでに“The Weekend”というバンド名が存在していたため、権利上の理由で「e」を抜いた——と本人が語っています

The Weeknd – I Feel It Coming

by
関連記事